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ソディックの金属3Dプリンター

2014/08/15

~業界初の本格的量産向け金属3Dプリンター~

国内では今年に入り金属3Dプリンターを取り巻く状況に大きな変化が起きている。新規参入として、愛知産業が昨年末に英国LPW社製の金属粉末の輸入販売を開始したのに加えて、今年4月にはドイツSLMソリューションズの装置の国内総代理店として販売を開始した。
また、工作機械、射出成形機メーカーのソディックが今年7月に新製品 「金属3Dプリンター 」 One Process Milling Centerリニアモータ駆動「OPM250L」の開発に成功し、2014年10月から販売を開始すると発表した。
「OPM250L」は、今までの金属3Dプリンターにはなかったユーザー目線の“ワンストップソリューション”を実現化したものとして業界で注目を浴びている。
これまで、国産の金属3Dプリンターでは装置とその加工目的にあったCAD、CAM、CAEといった各種ソフトウエアの開発が別々のところで行われていたが、これらを一体化することによってユーザーニーズに直結した、本当の意味での“使える装置”にするというのが開発の狙いとなっている。
この “ワンストップソリューション”の実現が可能になった背景として、NCやリニアモータ、レーザーといった要素技術をすべて自社内に取り込んだことや、 CAE等のソフト開発やサービスビューロとしての受託業務、金属積層造型のコンサルタント業務を行ってきた専業メーカーである(株)OPMラボラトリー社をソディックグループに迎え入れ、共同で開発を行ってきたことが挙げられる。
また、同社がターゲットにしているのは研究向けから量産向けの展開である。このことは金属3Dプリンター業界にとっては今後の大きな飛躍に繋がる一歩でもある。金属プリンター市場の拡大を推し進める上で、装置の拡販は必須であり、そのためには公的機関や一部の大手企業の研究用としてだけではなく、民間企業の量産向け装置としてユーザーの裾野を広げることが重要だからである。
同社が量産向けとして具体的なターゲットに挙げているのは、自社の高性能射出成形機(V-ライン)のユーザーである。V-ラインの特性を十分に活かす上で、深リブや三次元冷却水管の造型が可能な「OPM250L」とのシナジー効果が期待されるからである。
自社での綿密なマーケティングを基にした事業戦略の上での、今回の新規参入であり、業界に与えるインパクトとともに、今後の市場拡大の起爆剤となる可能性を十分に秘めている。
尚、「OPM250L」は「第27回日本国際工作機械見本市(JIMTOF 2014)」(2014年10月30日~11月4日:東京ビッグサイト)で量産機を展示するとともに、販売も開始する予定である。初年度の販売目標は60台、販売価格は6,500万円(税別)。

【OPM250L】の特長
・1台の機械で行うオールインワンの高精度加工機。
・幅250mm、奥行き250mm、厚さ250mmの造形物まで加工が可能。
・500W Ybファイバーレーザーを採用。
・自社開発NC装置「LN2RP」を採用。
・材料はマルエージング鋼、SUS420。

【OPM250L】の主な仕様
・最大造形物寸法(幅×奥行×高さ) :250×250×250mm
・最大積載質量             :100kg
・レーザー最大出力                     :500W
・主軸最大回転速度          :45,000 min-1
・ツールホルダ方式          :焼き嵌め2面拘束ホルダHSK-E25
・ATC本数(工具交換装置)     :16本
・機械寸法              :1,870×2,200×2,055 mm(周辺機器含まず)
・機械質量              :4,500kg(周辺機器含まず)



【OPM250Lの外観写真】

※仕様、写真についての出典は(株)ソディック資料より

 


 

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